VPNとは?安全な通信を実現する仕組みをわかりやすく解説

VPN(Virtual Private Network)とは、インターネット上に暗号化された仮想的な専用回線を作り、安全に通信を行う技術です。プライバシー保護やリモートアクセスに活用されます。

VPNとは

VPN(Virtual Private Network:仮想プライベートネットワーク)とは、インターネットのような公共のネットワーク上に、暗号化によって保護された仮想的な専用回線(トンネル)を構築する技術です。VPNを利用することで、通信内容の盗聴やIPアドレスの追跡からプライバシーを守ることができます。企業のリモートアクセス環境から個人のセキュリティ対策まで、幅広い場面で活用されている重要なネットワーク技術です。

詳しい解説

VPNの基本的な仕組み

VPNは「トンネリング」と「暗号化」という2つの技術を組み合わせて動作します。トンネリングとは、送信するデータをVPN専用のプロトコルで包み込み(カプセル化)、インターネット上に仮想的な専用通路を作る仕組みです。この通路を通るデータはすべて暗号化されるため、万が一通信を傍受されてもデータの中身を読み取ることはできません。また、通信先からはVPNサーバーのIPアドレスが見えるだけで、実際のIPアドレスは隠されます。

VPNの種類と用途

VPNにはいくつかの種類があります。企業で使われる「リモートアクセスVPN」は、社外から社内ネットワークに安全に接続するための仕組みで、在宅勤務では欠かせない技術です。「サイト間VPN」は複数の拠点のネットワーク同士を接続します。個人向けには「パーソナルVPNサービス」があり、専用アプリを使ってVPNサーバー経由でインターネットに接続することで、通信のプライバシーを守ります。

公衆Wi-Fiでのセキュリティ対策

VPNが個人ユーザーにとって最も役立つ場面の一つが、カフェやホテル、空港などの公衆Wi-Fi利用時です。公衆Wi-Fiは通信が暗号化されていなかったり、悪意のある第三者が同じネットワーク上にいたりするリスクがあります。VPNを利用すれば通信が暗号化されるため、こうしたリスクから自分のデータを守ることができます。Wi-Fiルーターの中にはVPNクライアント機能を搭載したモデルもあり、家庭内の全デバイスをまとめてVPN経由で接続することも可能です。

自宅NASへのリモートアクセス

自宅にNASを設置している場合、VPNを使えば外出先からでも自宅のネットワークに安全に接続してファイルにアクセスできます。NASのデータをインターネットに直接公開するよりも、VPN経由でアクセスする方がセキュリティリスクが格段に低くなります。多くのNASメーカーがVPNサーバー機能を標準で搭載しているため、設定も比較的簡単に行えます。

選び方のポイント

1. 利用目的を明確にする

プライバシー保護が目的ならパーソナルVPNサービス、在宅勤務なら会社が提供するVPN、自宅ネットワークへのアクセスならルーターやNASのVPN機能と、目的によって最適なVPNの形態が異なります。

2. 通信速度への影響を考慮する

VPNを経由すると通信に暗号化・復号の処理が加わるため、速度が若干低下します。動画視聴やゲームなど速度が重要な用途では、高速なサーバーを持つVPNサービスや、処理性能の高いWi-Fiルーターを選ぶことが大切です。

3. 信頼できるサービスを選ぶ

パーソナルVPNサービスを利用する場合は、ノーログポリシー(通信記録を保存しない方針)を掲げ、実績と信頼性のあるプロバイダーを選びましょう。無料のVPNサービスは通信データが収集される場合もあるため注意が必要です。