USB PD 100Wとは
USB PD 100Wとは、PD充電(USB Power Delivery)規格において、20V/5A=最大100Wの電力を供給できる仕様のことです。スマートフォン(15〜30W程度)だけでなく、ノートパソコン(45〜100W程度)もUSB-Cケーブル1本で充電できるのが最大の特徴です。GaN充電器の普及により、100W出力でも手のひらサイズの充電器が入手できるようになりました。
詳しい解説
USB PD 100Wの仕組み
USB PD 100Wでは、充電器とデバイスがUSB-Cケーブルを通じて電圧・電流のネゴシエーション(交渉)を行い、最適な電力を供給します。100Wを実現するために20V/5Aの電力が必要で、これには「eMarker」チップを内蔵したUSB-Cケーブルが必須です。eMarkerなしのケーブルでは60W(20V/3A)までに制限されるため、ケーブル選びも重要なポイントです。
電力レベルとデバイスの対応
100Wの電力は様々なデバイスに対応できます。
| 消費電力帯 | デバイスの例 | 必要なW数 |
|---|---|---|
| 10〜20W | スマートフォン | 18〜30W |
| 20〜45W | タブレット、薄型ノートPC | 30〜45W |
| 45〜65W | ビジネスノートPC(13〜14型) | 45〜65W |
| 65〜100W | ハイパフォーマンスノートPC(15〜16型) | 65〜100W |
| 100W超 | ゲーミングノートPC | 140〜240W(EPR規格) |
100W充電器を1つ持っていれば、スマホからノートPCまであらゆるUSB-Cデバイスを充電できます。デバイス側が必要な電力だけを受け取る仕組みなので、100W充電器にスマホを接続しても安全です。
100Wと240W(EPR)の違い
PD 3.1で追加されたEPR(Extended Power Range)では、28V/36V/48Vの電圧が追加され、最大240Wまで対応します。ゲーミングノートPCや大型モニターなど、100Wでは足りない機器向けの規格です。ただし、2026年現在でもEPR対応の充電器やケーブルはまだ数が限られており、大多数のユーザーにとっては100W対応で十分な場面がほとんどです。
選び方のポイント
1. 100W対応のケーブルを忘れずに選ぶ
100Wの電力供給にはeMarkerチップ内蔵の5A対応USB-Cケーブルが必須です。ケーブルのパッケージや仕様に「100W対応」「5A対応」と明記されている製品を選んでください。安価なケーブルはeMarker非搭載で60W上限のものが多いので注意が必要です。
2. 単ポートかマルチポートかを決める
ノートPC1台だけ充電するなら単ポートの100W充電器が最もコンパクトです。スマホやイヤホンも同時に充電したいなら、合計出力が100W以上のマルチポート充電器を選びましょう。ただし、マルチポート型は複数同時充電時にメインポートの出力が下がる場合があるため、仕様を確認してください。
3. GaN充電器で小型化を狙う
100Wクラスの充電器は従来のシリコン素子だと大型になりがちですが、GaN充電器なら劇的にコンパクトです。AnkerやUGREENの100W GaN充電器は、純正アダプターの半分以下のサイズを実現しており、出張や旅行のお供に最適です。
まとめ
ノートPCもスマホも1本のケーブルで高速充電できるUSB PD 100Wは、デバイスの多い方に最適な規格です。充電器・ケーブルの両方が100W対応であることを確認し、対応デバイスに合った構成を選びましょう。充電環境をシンプルにまとめたい方にぜひおすすめです。