USBオシロスコープとは
USBオシロスコープとは、パソコンにUSBケーブルで接続し、電気信号の波形をパソコン画面上に表示・解析できるコンパクトな計測器のことです。従来のスタンドアロン型オシロスコープと比べて小型・軽量・安価なのが特徴で、電子工作やIoTデバイスの開発を行うホビイストやエンジニアに人気があります。マルチメーターでは確認できない信号の時間的変化やノイズの状態を視覚的に把握でき、回路のデバッグに欠かせないツールです。
詳しい解説
オシロスコープの基本原理
オシロスコープは、電気信号の電圧変化を時間軸に沿ってグラフ(波形)として表示する計測器です。横軸が時間、縦軸が電圧を表し、信号の周波数、振幅、波形の歪みなどを視覚的に確認できます。USBオシロスコープでは、アナログ信号をデジタルに変換するADC(アナログ-デジタル変換器)が本体に内蔵されており、変換されたデータをUSB経由でパソコンに送信し、専用ソフトウェアで波形を描画します。
スタンドアロン型との違い
据え置き型のスタンドアロンオシロスコープは、専用の画面と操作ボタンを備えた一体型で、パソコンなしで完結できる利点があります。一方、USBオシロスコープはディスプレイやプロセッサをパソコンに依存するぶん、本体を小さく安く作れます。またパソコンの大画面で波形を確認でき、データの保存や解析、スクリーンショットの取得も容易です。ただし、パソコンがないと使えないという制約があるため、出先での簡易計測にはスタンドアロン型が便利な場合もあります。
主要スペックの見方
USBオシロスコープで注目すべきスペックは「帯域幅」「サンプリングレート」「チャンネル数」の3つです。帯域幅は計測可能な周波数の上限を示し、サンプリングレートは1秒間に取得するデータ点数を表します。一般的な電子工作には帯域幅20〜50MHz、サンプリングレート100〜250MS/sのモデルで十分対応できます。チャンネル数は同時に観測できる信号の数で、2チャンネルモデルが最も一般的です。
選び方のポイント
1. 帯域幅とサンプリングレート
扱う信号の周波数に対して、帯域幅はその5倍以上を目安に選ぶと波形を正確に再現できます。たとえばArduinoのデジタル信号(数MHz)を扱うなら、帯域幅20MHz以上あれば安心です。サンプリングレートは帯域幅の5〜10倍が理想的です。
2. 対応OSとソフトウェアの使いやすさ
Windows専用のモデルが多いですが、macOSやLinuxに対応したモデルもあります。専用ソフトウェアのUIが直感的かどうかは作業効率に大きく影響するため、メーカーのデモ動画やレビューを事前にチェックしておくとよいでしょう。
3. プローブの品質と付属品
USBオシロスコープ本体だけでなく、付属のプローブ(測定用の探針)の品質も計測精度に影響します。10:1と1:1の切り替えが可能なプローブが付属しているか、BNCコネクタの品質はどうかといった点も確認しましょう。予算に余裕があれば、別売りの高品質プローブへのアップグレードも検討する価値があります。
まとめ
USBオシロスコープは日常をより便利にしてくれるアイテムとして、多くの方に選ばれています。選ぶ際には「帯域幅とサンプリングレート」と「対応OSとソフトウェアの使いやすさ」を中心に比較検討するのがおすすめです。この記事が製品選びの参考になれば幸いです。