サラウンド(立体音響)とは
サラウンド(立体音響)とは、音を前後左右・上下の方向から聞こえるように再現する技術の総称です。映画館のような包み込まれる音響体験を、ワイヤレスイヤホンやヘッドホンでも再現できるようになっています。Apple の空間オーディオやソニーの360 Reality Audioなど、各社が独自の立体音響技術を展開しています。
詳しい解説
サラウンドの基本的な仕組み
人間が音の方向を判断できるのは、左右の耳に届く音の時間差・音量差・周波数特性の違いによるものです。立体音響技術は、この仕組みを利用して「あたかも特定の方向から音が聞こえる」ように音声信号を加工します。
イヤホンやヘッドホンで立体音響を実現する方法は主に2つあります。
- バイノーラル処理: 頭部伝達関数(HRTF)という人間の頭・耳の形状による音の変化データを使い、左右2chのイヤホンで3D音場を再現する方法
- マルチチャンネルミックスダウン: 5.1chや7.1chなどのサラウンド音源を2chに変換してヘッドホン再生に最適化する方法
主要な立体音響技術
| 技術名 | 提供元 | 特徴 |
|---|---|---|
| 空間オーディオ | Apple | AirPodsシリーズ対応。ヘッドトラッキング対応でDolby Atmos音源を立体的に再生 |
| 360 Reality Audio | ソニー | 対応イヤホンで全方位からの音場を再現。個人の耳形状に最適化可能 |
| Dolby Atmos for Headphones | Dolby | PC・Xbox向け。映画やゲームの立体音響をヘッドホンで再現 |
| DTS Headphone:X | DTS | 映画・ゲーム向け。7.1chサラウンドをヘッドホンで再現 |
ヘッドトラッキングとは
ヘッドトラッキングは、頭の向きをセンサーで検知し、音の方向を固定する機能です。たとえば映画を見ているときに首を右に向けると、セリフの音が左から聞こえるようになります。まるで目の前にスピーカーがあるかのような自然な体験が得られます。
対応コンテンツの広がり
Apple MusicやAmazon Music Unlimitedでは空間オーディオ対応の楽曲が増えています。NetflixやDisney+の映画・ドラマもDolby Atmos対応作品が充実しており、立体音響を楽しめるコンテンツは年々拡大しています。
選び方のポイント
1. 使っているデバイスとの相性を確認
Apple製品ユーザーなら空間オーディオ対応のAirPodsシリーズが最も手軽です。Androidユーザーやソニー製品ユーザーなら360 Reality Audio対応モデルが選択肢になります。ゲーム用途なら低遅延モードにも対応したモデルを選びましょう。
2. ヘッドトラッキング対応を確認
動画視聴が多い方は、ヘッドトラッキング対応モデルがおすすめです。頭の動きに合わせて音場が変化するため、没入感が大きく向上します。ただし、音楽を聴くだけならヘッドトラッキングはオフにするほうが自然な場合もあります。
3. ドライバーの質にも注目
立体音響の効果を最大限に引き出すには、ドライバーの再現力が重要です。広い音場を表現できるモデルほど、立体音響の臨場感が高まります。