サージプロテクターとは
サージプロテクターとは、落雷や電力系統の異常によって発生する瞬間的な過電圧(サージ)から、パソコン、ルーター、NASなどの電子機器を保護するための装置です。電源タップに内蔵されていることが多く、高価な電子機器を雷被害から守る「保険」のような存在です。UPS(無停電電源装置)にもサージ保護機能が含まれているのが一般的です。
詳しい解説
サージ(過電圧)とは
サージとは、通常100Vで供給されている電力線に、瞬間的に数百〜数千Vの異常電圧が発生する現象です。主な原因は落雷(雷サージ)ですが、大型機器のスイッチON/OFF時や電力会社の系統切り替え時にも小さなサージが発生します。この過電圧が電子機器の内部回路に到達すると、基板やICチップが破損する恐れがあります。
サージプロテクターの仕組み
サージプロテクターの内部にはMOV(Metal Oxide Varistor: 金属酸化物バリスタ)という素子が搭載されています。通常時はMOVが高い抵抗値を持ち、電流をそのまま通過させます。サージが発生してMOVの閾値電圧を超えると、MOVの抵抗値が急激に下がり、過剰な電流をアース(接地線)に逃がします。これにより、接続された機器に異常電圧が到達するのを防ぎます。
| 保護レベル | サージ耐量(ジュール) | 用途 |
|---|---|---|
| 基本保護 | 200〜600J | スマホ充電器、照明 |
| 標準保護 | 600〜1,500J | パソコン、ルーター |
| 高度保護 | 1,500〜3,000J | サーバー、NAS、AV機器 |
| 業務用保護 | 3,000J以上 | 医療機器、産業機器 |
サージプロテクターの限界
サージプロテクターは万能ではありません。直撃雷のような極めて大きなエネルギーには対応できない場合があります。また、MOV素子はサージを吸収するたびに劣化し、保護能力が低下します。表示LEDで保護状態を確認できる製品を選び、LEDが消灯したら交換時期と判断しましょう。電源ラインだけでなく、LANケーブルや電話線を経由したサージにも注意が必要で、LANサージプロテクターを別途用意することも検討してください。
選び方のポイント
1. サージ耐量(ジュール値)を確認する
パソコンやネットワーク機器を保護するなら、最低でも600J以上、できれば1,000J以上の製品を選びましょう。高価な機器を接続するほど、高いサージ耐量の製品で保護する価値があります。
2. 保護状態の表示機能を確認する
LEDランプでサージ保護機能が有効かどうかを表示する製品が安心です。MOV素子が劣化して保護能力が失われた際にLEDが消灯・変色するため、交換のタイミングが一目で分かります。
3. 接続する機器に合ったタイプを選ぶ
電源コンセント用だけでなく、LAN用、同軸ケーブル用、電話線用のサージプロテクターもあります。ネットワークスイッチやNASを保護する場合は、電源とLANの両方のサージ対策を施すとより安全です。
まとめ
落雷や電圧変動から大切な機器を守るサージプロテクターは、高価なガジェットを使うなら導入しておきたいアイテムです。保護性能のジュール値と差し込み口の数を確認し、接続する機器の合計消費電力に余裕のある製品を選んでください。万が一への備えとして、ぜひ検討してみてください。