空間オーディオとは
空間オーディオ(Spatial Audio)とは、リスナーの周囲360度に音源を配置し、頭の動きに連動して音の聞こえ方が変化する3Dオーディオ技術の総称です。代表的なものにAppleの「空間オーディオ」とSonyの「360 Reality Audio」があります。従来のステレオ再生が左右2方向だけだったのに対し、空間オーディオでは上下・前後も含めた立体的な音場をイヤホンやヘッドホンで再現でき、まるでライブ会場やスタジオにいるような没入感を得られます。
詳しい解説
Apple Spatial Audioの仕組み
Appleの空間オーディオは、Dolby Atmosの音源をAirPodsやBeatsの対応イヤホンで再生する際に、ヘッドトラッキング技術と組み合わせて3D音響を実現します。内蔵のジャイロセンサーと加速度センサーが頭の向きを検知し、音源の位置をデバイス(iPhoneやiPad)に固定します。たとえば右を向くと、正面にあった音は左耳から聞こえるようになるわけです。この仕組みによって、目の前にスピーカーが置かれているかのような自然なリスニング体験が生まれます。
Sony 360 Reality Audioの仕組み
Sonyの360 Reality Audioは、MPEG-H 3D Audioをベースにした独自の空間オーディオ技術です。楽曲制作時にボーカルや各楽器を球状の空間上に個別配置し、リスナーの頭の周囲360度に音を展開します。対応アプリで耳の形を撮影すると、個人の耳の形状に最適化された音場を生成する「個人最適化」機能も特徴です。Amazon Music UnlimitedやDeezerなどで対応楽曲が配信されています。
空間オーディオの効果を感じやすいコンテンツ
音楽では、オーケストラやライブ録音など多くの楽器が異なる位置で演奏される楽曲で効果が顕著です。ボーカルが目の前に浮かび上がり、各楽器が周囲に広がる感覚を楽しめます。映画やドラマでは、3Dサラウンド効果によって環境音や効果音の臨場感が大幅に向上します。
選び方のポイント
1. 利用しているエコシステムで選ぶ
Apple製品ユーザーならAirPodsシリーズとApple Musicの組み合わせが最もシームレスです。Android・ソニー製品ユーザーなら360 Reality Audio対応のソニー製イヤホンが適しています。
2. ヘッドトラッキング対応の有無
空間オーディオの没入感を最大限に味わうには、ヘッドトラッキング対応のイヤホンを選ぶことが重要です。頭の動きに連動しない固定の空間オーディオと比べ、体験の質が大きく変わります。
3. 対応コンテンツの量を確認する
空間オーディオ対応の楽曲数はサービスによって異なります。Apple Musicは数千曲以上が対応済みで、今後も拡大が続いています。利用したいサービスの対応状況を事前に確認しておきましょう。