スペースマウスとは
スペースマウスとは、3Dモデリングや3D CADなどの作業において、3D空間内のオブジェクトやビューを直感的に操作するための6自由度(6DoF)入力デバイスのことです。3Dconnexion社の製品が代表的で、「3Dマウス」とも呼ばれます。通常のマウスが平面上の2軸(X・Y)を操作するのに対し、スペースマウスは前後・左右・上下の移動と、ピッチ・ヨー・ロールの回転を同時に操作できます。左手デバイスとして通常のマウスと併用するのが一般的です。
詳しい解説
6自由度(6DoF)の仕組み
スペースマウスの中心には「コントローラーキャップ」と呼ばれるセンサー部があり、これを指先で押す・引く・傾ける・ひねるといった操作をします。内部の光学センサーまたは磁気センサーがキャップにかかる力の方向と大きさを検出し、6つの軸(X・Y・Zの移動3軸+回転3軸)の入力として認識します。これにより、3Dモデルを任意の方向に移動させながら同時に回転させるような複合操作が、片手の微妙な力加減だけで実現できます。
3D CAD・モデリングでの活用
建築設計、機械設計、プロダクトデザインなどの3D CAD作業では、モデルをさまざまな角度から確認する必要があります。通常のマウスだけでは、ビューの回転・パン・ズームを切り替えながら操作するため手順が多くなります。スペースマウスを左手で操作すれば、右手のマウスは選択やモデリング操作に集中でき、作業効率が大幅に向上します。SolidWorks、Fusion 360、Blender、AutoCADなど主要なソフトウェアに対応しています。
通常のマウスとの併用スタイル
スペースマウスは通常のマウスの代替ではなく、補完するデバイスです。右手で通常のマウスを操作してモデルの選択やコマンド実行を行い、左手でスペースマウスを操作してビューを自在に動かすという両手使いのスタイルが基本です。トラックボールのように手首を動かさず、指先の微細な動きだけで操作するため、長時間の3D作業でも疲れにくいのが特徴です。
選び方のポイント
1. 使用するソフトウェアとの互換性
3Dconnexion製品は主要な3D CAD・モデリングソフトとの互換性が高いですが、一部のソフトウェアでは機能が制限されることがあります。自分が使用するソフトウェアの対応状況を公式サイトで確認しましょう。
2. ボタン数とカスタマイズ性
エントリーモデル(SpaceMouse Compact)はボタン2個で、ビューの回転・移動操作がメインです。上位モデル(SpaceMouse Pro、SpaceMouse Enterprise)はプログラマブルボタンが多数搭載されており、よく使うコマンドを割り当ててマクロキーボードのように活用できます。作業でショートカットを多用する方は、ボタン数の多いモデルが効率的です。
3. 有線と無線の選択
有線モデルは充電不要で安定した接続が得られます。ワイヤレスモデルはデスク上をすっきりさせたい方に向いています。3Dconnexion社のワイヤレスモデルは専用レシーバーで接続し、充電は付属のUSB-Cケーブルで行います。バッテリー持続時間も確認しておきましょう。
まとめ
3Dマウス(スペースマウス)は、3D CADや3Dモデリングでの視点操作を直感的にしてくれるデバイスです。対応ソフトウェアや軸数、ボタンのカスタマイズ性を基準に選ぶことがポイントです。3D設計に携わる方は、作業効率の向上を実感できるはずなので、ぜひ検討してみてください。