QD-OLEDとは?量子ドットと有機ELの融合技術をわかりやすく解説

QD-OLED(量子ドット有機EL)とは、青色OLEDと量子ドットを組み合わせた次世代ディスプレイ技術です。仕組みやメリット、従来OLEDとの違いを解説します。

QD-OLEDとは

QD-OLED(Quantum Dot OLED / 量子ドット有機EL)とは、Samsung Displayが開発した、青色有機EL発光層と量子ドット(QD)カラーフィルターを組み合わせた次世代ディスプレイ技術です。従来のOLEDが白色有機ELにカラーフィルターをかぶせる方式(WOLED)だったのに対し、QD-OLEDは青色OLEDの光を量子ドットで赤と緑に変換することで、より鮮やかで広い色域と高い輝度を実現します。

詳しい解説

QD-OLEDの仕組み

QD-OLEDのパネルでは、まず青色有機EL素子が青い光を発します。赤色サブピクセルでは赤色の量子ドット層がこの青い光を吸収して赤い光に変換し、緑色サブピクセルでは緑色の量子ドット層が同様に緑の光を生成します。青色サブピクセルはそのまま青い光を透過させます。量子ドットは非常に狭い波長帯の光を高効率に発するため、色の純度が極めて高く、広色域と高い色精度を両立できるのが特徴です。

従来のWOLEDとの違い

LG Displayが主導する従来型WOLEDは、白色の有機EL発光層にRGBカラーフィルターをかけて色を作る方式です。カラーフィルターが光を吸収するため、輝度と色純度にロスが生じます。QD-OLEDでは量子ドットが光を「変換」するため吸収ロスが少なく、同じ消費電力でもより明るく鮮やかな表示が可能です。DCI-P3カバー率は99%以上を達成するモデルもあり、HDRコンテンツとの相性も抜群です。

QD-OLED搭載製品

テレビではSamsungの「S95」シリーズやSonyの「A95K」「A95L」シリーズがQD-OLEDパネルを採用しています。PCモニターではAlienwareやSamsungから34インチウルトラワイドや27インチの4KゲーミングモニターがQD-OLEDで登場し、色の美しさとコントラストの高さで好評を得ています。OLEDの進化形として、映像制作やクリエイティブ用途でも注目されています。

選び方のポイント

1. 色の正確さ・鮮やかさを重視するなら最有力

写真や映像の編集、デザイン作業など色の正確さが求められる用途では、QD-OLEDの広色域と高い色精度が大きな武器になります。

2. ゲーム・映画用途にも最適

OLEDの高コントラストに加えて高い輝度を備えるため、HDRゲームや映画の暗いシーンと明るいシーンの両方を美しく表現できます。

3. 焼き付きリスクはOLEDと同等

QD-OLEDもOLEDの一種であるため、長時間の固定画像表示による焼き付きリスクは従来OLEDと同様に存在します。焼き付き防止機能を活用しながら使用しましょう。