電源ユニット(PSU)とは
電源ユニット(PSU: Power Supply Unit)とは、コンセントからの交流電源(AC)をPCパーツが必要とする直流電源(DC)に変換し、CPUやGPU、マザーボード、ストレージなど各コンポーネントに安定した電力を供給するパーツです。地味な存在に思われがちですが、電源の品質はPC全体の安定性や寿命に直結する重要なパーツです。
詳しい解説
80 PLUS認証とは
80 PLUS認証は電源ユニットの変換効率を示す指標で、負荷率20%・50%・100%の3段階で一定以上の効率を満たすことが求められます。
| グレード | 50%負荷時の効率 | 特徴 |
|---|---|---|
| 80 PLUS Standard | 80%以上 | 最低限の基準 |
| 80 PLUS Bronze | 85%以上 | コスパの良い定番 |
| 80 PLUS Gold | 90%以上 | 人気の売れ筋グレード |
| 80 PLUS Platinum | 92%以上 | ハイエンド向け |
| 80 PLUS Titanium | 94%以上 | 最高効率。業務用にも |
変換効率が高いほど電気代の節約になり、発熱も少なくなります。一般的な自作PCにはGoldグレードがバランスの良い選択です。
モジュラー方式の違い
| 方式 | 説明 | メリット |
|---|---|---|
| フルモジュラー | すべてのケーブルが着脱可能 | 必要なケーブルだけ接続でき、配線がすっきり |
| セミモジュラー | 主要ケーブルは固定、補助ケーブルは着脱 | コスパと配線のバランスが良い |
| ノンモジュラー | すべてのケーブルが固定 | 安価だが使わないケーブルの処理が必要 |
ケース内のエアフロー(空気の流れ)を確保するためにも、フルモジュラーまたはセミモジュラーを選ぶのがおすすめです。
W数(ワット数)の決め方
PSUの定格W数は、PC全体の消費電力の合計よりも余裕を持たせるのが鉄則です。最近のハイエンドGPUは単体で300W以上を消費するモデルもあり、システム全体で600〜1000W以上の電源が必要になるケースも珍しくありません。目安として、システムの最大消費電力の1.5〜2倍のW数を選ぶと、効率の良い負荷率で運用できます。
ATX 3.0とPCIe 5.0電源コネクタ
最新の電源規格ATX 3.0では、GPUへの電力供給用に新しい「12VHPWR」(12+4ピン)コネクタが導入されました。最大600Wの電力を1本のケーブルで供給でき、NVIDIA GeForce RTX 4000/5000シリーズなどの最新GPUで採用されています。
選び方のポイント
1. パーツ構成に合ったW数を計算する
CPUとGPUのTDP(消費電力の目安)を合算し、その1.5〜2倍のW数を目安にしましょう。オンラインの電源容量計算ツールを使うと簡単に必要W数を見積もれます。
2. 80 PLUS Gold以上が安心
BronzeとGoldの価格差は数千円程度ですが、効率の差は5%前後あり、長期的な電気代と発熱で元が取れます。予算が許すならGold以上をおすすめします。
3. 信頼性の高いメーカーを選ぶ
電源の故障はPC全体の破損につながるリスクがあるため、実績のあるメーカー(Corsair、Seasonic、be quiet!、NZXT等)を選ぶのが安全です。保証期間が10年以上の製品は品質への自信の表れといえます。