ネットワーク接続ストレージ(NAS)とは?自宅にクラウドを作る保存装置をわかりやすく解説

ネットワーク接続ストレージ(NAS)とは、LANに接続して複数のデバイスからデータを共有・保存できるストレージ装置です。仕組みと選び方を解説します。

ネットワーク接続ストレージ(NAS)とは

ネットワーク接続ストレージ(NAS: Network Attached Storage)とは、有線LANWi-Fiを通じて、複数のパソコンやスマートフォンからファイルを共有・保存できる専用のストレージ機器です。「自宅やオフィスに置くプライベートクラウド」のようなもので、月額料金なしで大容量のデータを安全に管理できるのが魅力です。

詳しい解説

NASの仕組み

NASは、内部にHDDやSSDを搭載した小型コンピューターのような装置です。LANケーブルでルーターやスイッチに接続し、同じネットワーク内のデバイスからアクセスします。専用のOS(Synology DSMやQNAP QTSなど)が搭載されており、ファイル共有だけでなく、メディアサーバーやバックアップ、VPNサーバーなど多彩な機能を備えています。外出先からインターネット経由でアクセスできる製品も増えています。

RAIDによるデータ保護

NASの大きな特徴がRAID(Redundant Array of Independent Disks)によるデータ保護です。複数のHDDにデータを分散・冗長化して書き込むことで、1台のHDDが故障してもデータを失わない仕組みを構築できます。代表的なRAIDレベルは以下のとおりです。

RAIDレベル最低ドライブ数特徴
RAID 02台高速だがデータ保護なし
RAID 12台ミラーリングで1台故障に対応
RAID 53台容量効率と保護のバランスが良い
RAID 64台2台同時故障にも対応

クラウドストレージとの比較

クラウドストレージ(Google Drive、Dropbox等)は手軽に使える反面、月額料金がかかり、大容量になるほどコストが膨らみます。NASは初期投資が必要ですが、ランニングコストはほぼ電気代のみです。プライバシーの面でも、データを自分の手元に置けるのは安心材料です。ただし、自分で管理・メンテナンスする手間は発生します。

選び方のポイント

1. ベイ数(搭載可能なHDD数)で選ぶ

個人利用なら2ベイモデルで十分です。RAID 1を組んで1台分の容量を確保できます。写真や動画を大量に保存したい場合や、家族・チームで使うなら4ベイ以上を検討しましょう。将来の拡張性も考慮するのがおすすめです。

2. CPUとメモリの性能を確認する

NASはファイル保存だけでなく、写真のサムネイル生成や動画のトランスコードなども行います。同時アクセスが多い環境や、Docker等のアプリを動かしたい場合は、Intel/AMDのCPUと4GB以上のメモリを搭載したモデルが快適です。

3. メーカーのソフトウェア品質で選ぶ

NASの使い勝手はハードウェアよりもソフトウェアで決まるといっても過言ではありません。SynologyのDSMは初心者にも扱いやすく、スマホアプリの完成度も高いと評判です。QNAPは拡張性に優れ、上級者向けの機能が充実しています。

まとめ

NAS(ネットワークアタッチドストレージ)は、家庭やオフィスでのファイル共有とバックアップの中心となるストレージ機器です。写真・動画の保存からメディアサーバーまで、幅広い用途に活用できます。保存したいデータ量と利用人数を基準に、自分に合ったNASを選んでみてください。