LDACハイレゾワイヤレスとは
LDACハイレゾワイヤレスとは、ソニーが開発したBluetoothコーデック「LDAC」を最大990kbpsのビットレートで使用し、ワイヤレス環境でハイレゾ相当の音質を実現する仕組みのことです。日本オーディオ協会が定める「ハイレゾワイヤレス」ロゴ認証の基準を満たし、96kHz/24bitの高音質音源をケーブルなしで楽しめます。Android端末を中心に対応が広がり、ワイヤレスでも妥協のない音質を求めるユーザーに支持されています。
詳しい解説
LDACの3つのビットレートモード
LDACは環境に応じて3段階のビットレートを選択できます。最高音質の990kbps(ハイレゾ品質)、バランスの660kbps、接続安定性重視の330kbpsの3つです。「ハイレゾワイヤレス」と呼ばれるのは990kbpsモード使用時で、このモードでは96kHz/24bitの音源をほぼ劣化なくワイヤレス伝送できます。Androidの設定画面(開発者オプション)からビットレートを手動で指定することも可能です。
990kbpsモードの実力と限界
990kbpsモードは非常に高い音質を実現しますが、いくつかの制約も理解しておく必要があります。まず、Bluetoothの通信帯域をフルに使うため、電波が混雑する場所(駅構内や繁華街など)では音切れが発生しやすくなります。スマートフォンとイヤホンの距離が離れた場合も同様です。音切れが発生すると自動的にビットレートが下がる「アダプティブビットレート」機能が働く端末もありますが、常に990kbpsを維持するのは環境に左右されます。
対応デバイスと設定方法
LDAC対応イヤホンはソニー製品を筆頭に、多くのメーカーから発売されています。スマートフォン側はAndroid 8.0以降で標準対応しており、設定の「開発者オプション」から「BluetoothオーディオLDACコーデック」を選択し、音質優先(990kbps)に設定します。iPhoneは現時点でLDACに非対応のため、Apple製品ユーザーは注意が必要です。ソニーのウォークマンやDAP(デジタルオーディオプレーヤー)ではより安定したLDAC接続が可能です。
選び方のポイント
1. 利用環境を考慮する
自宅やオフィスなど電波環境が安定した場所での使用がメインなら、990kbpsの恩恵を存分に受けられます。通勤電車など混雑した環境が中心なら、接続安定性に優れたaptX Adaptiveも比較検討しましょう。
2. 音源の質も合わせて準備する
LDACで990kbps伝送しても、元の音源がMP3やAAC(128〜256kbps)では効果が限定的です。Amazon Music UnlimitedやApple Musicのロスレス音源、またはハイレゾ音源を用意して初めて真価を発揮します。
3. LDAC対応のイヤホンとスマートフォンの組み合わせ
送信側と受信側の両方がLDACに対応していることが必須条件です。Android端末なら幅広く対応していますが、メーカーによっては設定が異なる場合もあるため、購入前に確認しておきましょう。