デュアルノズル3Dプリンターとは?多色・多素材プリントの仕組みをわかりやすく解説

デュアルノズル3Dプリンターとは、2つのノズルを搭載し、異なる色や素材のフィラメントを同時に使い分けて造形できる3Dプリンターです。仕組みと選び方を解説します。

デュアルノズル3Dプリンターとは

デュアルノズル3Dプリンターとは、2つの独立したノズル(押出機)を搭載したFDM方式3Dプリンターのことです。それぞれのノズルに異なる色や種類のフィラメントをセットできるため、1回のプリントで2色の造形や、本体とサポート材に異なる素材を使い分けることが可能です。マルチマテリアル3Dプリントの中でも、比較的シンプルな構造で多素材造形を実現できる方式として人気があります。

詳しい解説

デュアルノズルの仕組み

デュアルノズル3Dプリンターは、2つのホットエンド(フィラメントを溶かすヒーター部)を搭載しています。スライサーソフトウェアの指示に従い、必要なタイミングで2つのノズルを切り替えながら造形を進めます。片方のノズルで本体を、もう片方でサポート材や別の色を出力することで、複雑な形状や多色のモデルを1回のプリントで完成できます。

デュアルノズルの方式

方式構造特徴
独立デュアルノズル2つのノズルが独立して動作精度が高い、ノズル高さの調整が容易
共有ヒーターブロック1つのヒーターに2つのノズル構造がシンプル、温度制御が限定的
ツールチェンジ式ノズルヘッドを自動交換切替時の糸引きが少ない

独立デュアルノズル方式は各ノズルの温度を個別に制御できるため、PLAとTPU(柔軟素材)のように融点が異なる素材の組み合わせにも対応できます。ツールチェンジ式は未使用のノズルがプリント物に接触しないため、仕上がりが美しいのが利点です。

デュアルノズルの活用例

デュアルノズルの最も一般的な活用法は、水溶性サポート材(PVAなど)の使用です。通常のフィラメントではサポート材の除去に手間がかかりますが、PVAは水に溶けるため、複雑なオーバーハング形状でもきれいな仕上がりが得られます。2色プリントでは、ロゴ入りのケースや色分けされた模型など、後塗装なしで完成品を造形できます。ノズルサイズを使い分ければ、粗い部分と細密な部分を1つのモデルで作り分けることも可能です。

選び方のポイント

1. ノズル切替時の精度を確認する

デュアルノズルの課題は、ノズル切替時の位置合わせ精度(XYキャリブレーション)です。精度が低いと2色の境界がずれてしまいます。自動キャリブレーション機能を備えたモデルを選ぶと、調整の手間が大幅に軽減されます。

2. 使いたい素材の組み合わせに対応しているか確認する

2つのノズルの最高温度が異なる場合、高温が必要な素材(ABSなど)と低温の素材(PLA)を同時に使えないことがあります。使いたい素材の組み合わせに対応しているか、各ノズルの温度範囲を確認しましょう。

3. スライサーソフトウェアの対応状況を確認する

デュアルノズルの制御はスライサーソフトウェアが担います。Cura、PrusaSlicer、Bambu Studioなどの主要スライサーに対応しているモデルを選べば、設定やトラブルシューティングの情報も豊富です。プリンターメーカー純正のスライサーが使いやすいかどうかも重要なポイントです。

まとめ

デュアルノズル3Dプリンターについての理解が深まったところで、実際の製品選びに進みましょう。まずはノズル切替時の精度を基準に候補を絞り、次に使いたい素材の組み合わせへの対応を比較するのが効率的です。自分に合った製品を選んで、快適な環境を手に入れてください。