DSDとは?1bitオーディオの仕組みと魅力をわかりやすく解説

DSD(Direct Stream Digital)とは、1bitの超高速サンプリングで音声を記録する方式です。PCMとの違いやDSDの特徴、再生環境の選び方を解説します。

DSDとは

DSD(Direct Stream Digital)とは、音声データを1bitの密度変調(パルス密度変調)方式で記録するオーディオフォーマットです。CDやFLACなどで使われるPCM方式が「複数ビットで音の大きさを段階的に記録する」のに対し、DSDは1bitのオン/オフ信号を非常に高い周波数(2.8MHz、5.6MHz、11.2MHzなど)で切り替えることで音を記録します。Super Audio CD(SACD)に採用されたフォーマットとしても知られ、アナログに近い自然な音の質感が最大の特徴です。

詳しい解説

DSDとPCMの違い

一般的なハイレゾ音源の多くはPCM方式(FLACやWAVなど)で、サンプリングレートとビット深度の2つのパラメータで音質が決まります。一方DSDは、1bitの信号を超高速で切り替える全く異なるアプローチを取ります。

項目 PCM(FLAC等) DSD
ビット深度 16bit / 24bit / 32bit 1bit
サンプリングレート 44.1kHz〜384kHz 2.8MHz〜11.2MHz
ファイル形式 FLAC, WAV, ALAC DSF, DFF, ISO(SACD)
音の傾向 解像感が高くクリア アナログ的で滑らか

DSDの種類(DSD64/128/256)

DSDにはサンプリングレートによっていくつかの規格があります。DSD64(2.8MHz)はCDのサンプリングレートの64倍にあたり、SACDの標準規格です。DSD128(5.6MHz)はその2倍で、さらに高い解像度を持ちます。DSD256(11.2MHz)やDSD512(22.4MHz)はさらに上位の規格ですが、対応する再生機器や音源はまだ限られています。

DSDはどこで聴ける?

DSD音源はe-onkyo musicやmoraなどのダウンロード販売サイトで購入できます。再生にはDSDネイティブ再生に対応したDAC(デジタル-アナログ変換器)が必要です。多くのUSB DACがDSD再生に対応していますが、対応するDSD規格のレベル(DSD64のみ対応か、DSD256まで対応かなど)は製品によって異なります。なお、Bluetooth経由ではDSDをそのまま伝送することはできないため、有線接続が基本になります。

選び方のポイント

1. DACの対応規格を確認する

DSD音源を楽しむには、DSDネイティブ再生に対応したDACが必須です。「DoP(DSD over PCM)」方式のみ対応のモデルもあるので、仕様をしっかり確認しましょう。DSD128以上に対応しているDACを選んでおくと、将来的にも安心です。

2. 聴くジャンルで判断する

DSDはクラシックやジャズなど、アコースティック楽器やボーカルの繊細な表現を重視するジャンルで特に違いを感じやすいです。ポップスやロックが中心であればPCMハイレゾで十分に満足できる場合も多いので、自分の聴くジャンルに合わせて判断するのがおすすめです。

3. まずはDSD64から始める

DSDの音源は高音質になるほどファイルサイズも大きくなります。まずは入手しやすいDSD64の音源を試して、その音の魅力を体感してから上位規格に進むのが賢い選択です。