Dolby Visionとは?最高峰HDR規格の仕組みをわかりやすく解説

Dolby Vision(ドルビービジョン)とは、12bit対応のダイナミックメタデータHDR規格です。仕組みやHDR10+との違い、対応環境の選び方を解説します。

Dolby Visionとは

Dolby Vision(ドルビービジョン)とは、Dolby Laboratoriesが開発したプレミアムHDR規格です。最大12bitの色深度とダイナミックメタデータに対応し、シーンごとに最適な輝度・色彩の調整を行います。映画やドラマの制作現場でマスタリング(最終調整)に使用される高品位なフォーマットで、制作者が意図した映像をより忠実に家庭で再現することを目的としています。

詳しい解説

Dolby Visionの技術的特徴

Dolby Visionの最大の特徴は、12bit(約687億色)の色深度に対応している点です。一般的なHDR10は10bit(約10億色)なので、より繊細な色の階調を表現できます。また、ダイナミックメタデータにより、場面ごとにテレビのトーンマッピングを制御します。たとえば夜のシーンでは暗部のディテールを豊かに見せ、太陽光が差し込むシーンではハイライトの白飛びを抑えるといった処理がシーン単位で最適化されます。

Dolby Visionのコンテンツエコシステム

Dolby Visionは映像業界で最も広く採用されているダイナミックHDR規格です。Netflix、Disney+、Apple TV+がDolby Vision対応コンテンツを豊富に配信しています。Ultra HD Blu-rayでもDolby Vision対応ディスクが多数リリースされています。また、iPhone 12以降ではDolby Visionでの動画撮影が可能で、撮影から視聴まで一貫したDolby Vision体験ができる環境が整っています。Dolby Atmosと組み合わせた「Dolby Vision + Dolby Atmos」対応コンテンツも増えており、映像と音声の両面で最高品質の体験を得られます。

HDR10+との違い

HDR10+も同じダイナミックメタデータ方式ですが、いくつかの違いがあります。Dolby Visionは12bit対応でHDR10+は10bit対応。Dolby Visionはライセンス料が必要ですが、HDR10+はロイヤリティフリーです。対応コンテンツ量ではDolby Visionが優位で、NetflixやDisney+など主要サービスが対応しています。テレビ側ではLG、Sony、TCLなどがDolby Visionに対応し、Samsungは自社規格であるHDR10+を推進する傾向にあります。

選び方のポイント

1. 利用する動画サービスとの相性を確認

NetflixやDisney+をメインに利用しているなら、Dolby Vision対応テレビを選ぶメリットは非常に大きいです。対応コンテンツの多さがDolby Visionの最大の強みです。

2. テレビのパネル性能が重要

Dolby Visionの真価を発揮するには、テレビ自体の性能が求められます。OLEDパネルや高輝度Mini LEDパネルのモデルでは、ダイナミックメタデータの効果がよりはっきりと現れます。

3. Dolby Atmos対応も一緒にチェック

映像をDolby Visionで楽しむなら、音声もDolby Atmos対応にすることで、視聴体験が一段と向上します。Dolby Vision + Atmos両対応のコンテンツは多いので、サウンドバーやAVアンプも含めて検討しましょう。