輝度(nit)とは
輝度(きど)とは、ディスプレイが発する光の明るさを数値で表したもので、単位は「nit(ニト)」または「cd/m2(カンデラ毎平方メートル)」を使います(1nit = 1cd/m2)。数値が大きいほど画面が明るく、屋外での視認性やHDRコンテンツの表現力に影響します。一般的なPCモニターは250~350nit、スマートフォンは600~1,000nit程度、HDR対応のハイエンドテレビではピーク輝度1,000nit以上を達成するモデルもあります。
詳しい解説
輝度の基本 ── 数値の見方
製品仕様には「標準輝度」と「ピーク輝度」の2種類が記載されていることがあります。標準輝度は全画面を均一に表示したときの明るさで、日常的な使用感を表します。ピーク輝度は画面の一部分のみを最大に明るくしたときの値で、HDRコンテンツのハイライト表現に重要です。たとえば「標準300nit、ピーク1,000nit」のテレビでは、日常は300nitの明るさで使い、HDR映像の太陽や爆発シーンなどでは部分的に1,000nitまで輝度が上がります。
HDRと輝度の深い関係
HDRコンテンツを本来の品質で楽しむには、十分なピーク輝度が不可欠です。VESAのDisplayHDR認証は、輝度レベルに応じて段階的に基準を設けています。
| 認証レベル | ピーク輝度 | 特徴 |
|---|---|---|
| DisplayHDR 400 | 400nit | HDR入門レベル。効果は控えめ |
| DisplayHDR 600 | 600nit | HDR効果を実感できるライン |
| DisplayHDR 1000 | 1,000nit | 本格的なHDR体験が可能 |
| DisplayHDR 1400 | 1,400nit | ハイエンドレベル。圧倒的なハイライト表現 |
Mini LEDバックライトを搭載したモニターやテレビでは、高いピーク輝度を達成しやすい特徴があります。OLEDはコントラスト比では優位ですが、ピーク輝度の持続性ではMini LEDが有利な場面もあります。
屋外での視認性
スマートフォンやノートPCを屋外で使う場合、輝度が低いと日光の下で画面が見づらくなります。屋外利用が多い方は、スマートフォンなら最大輝度1,000nit以上、ノートPCなら500nit以上を目安にすると快適です。
選び方のポイント
1. HDR目的ならピーク輝度を重視する
HDR映像を楽しみたい場合は、ピーク輝度1,000nit以上のモデルを選ぶと、明暗の差がダイナミックに表現され、映像の迫力が段違いになります。
2. 目の疲れとのバランスも考慮する
高輝度のモニターを暗い部屋で使うと目に負担がかかります。輝度調整の範囲が広く、最低輝度を十分に下げられるモデルを選ぶと、さまざまな環境で快適に使えます。
3. パネル方式との組み合わせで判断する
輝度の数値だけでなく、コントラスト比やパネル方式も映像の印象に大きく影響します。高輝度 + 高コントラストの組み合わせが最も効果的なので、総合的なスペックで判断しましょう。