BA型ドライバーとは
BA型ドライバー(バランスド・アーマチュア型ドライバー)は、イヤホンの音を鳴らすドライバーの方式のひとつです。もともと補聴器向けに開発された技術で、非常に小型ながら中高音域の再生に優れた精度を発揮します。プロのミュージシャンが使うIEM(インイヤーモニター)にも多く採用されており、ボーカルや楽器の細かなニュアンスを正確に再現する能力が高いのが特徴です。
詳しい解説
BA型の仕組み
BA型ドライバーは、磁界の中に置かれた小さな金属片(アーマチュア)が電気信号で振動し、その振動が振動板に伝わって音を出す仕組みです。ダイナミックドライバーのように空気を大きく動かすのではなく、精密な機械的振動で音を生み出すため、解像度の高いクリアなサウンドが得られます。
BA型の得意分野と苦手分野
BA型が最も得意とするのは、中音域から高音域にかけての再生です。ボーカルの息づかい、ピアノのタッチ、弦楽器の倍音など、繊細な表現を際立たせます。一方で、低音域の量感や迫力ではダイナミックドライバーに譲ることが多いです。このため、BA型を低音用・中音用・高音用と複数搭載して全帯域をカバーする「マルチBA」構成のイヤホンも多く見られます。さらに、BA型とダイナミック型を組み合わせたハイブリッドドライバー構成も人気です。
イヤーピースとの相性
BA型ドライバー搭載イヤホンは、装着時の密閉度が音質に大きく影響します。イヤーピースのサイズやフィット感が合っていないと、本来の音質を発揮できないことがあります。特に低音が不足すると感じた場合は、イヤーピースの交換で改善することも多いです。
選び方のポイント
1. 重視する音域で判断する
ボーカルや高音の繊細さを求めるならBA型、低音の迫力も欲しいならハイブリッドドライバー搭載モデルがおすすめです。
2. ドライバー数だけで判断しない
BA型は複数搭載で「5BA」「10BA」などと表記されますが、ドライバー数が多いほど良いとは限りません。チューニングの質が重要です。
3. インピーダンスを確認する
BA型は機種によってインピーダンスが大きく異なります。スマートフォン直挿しで使うなら低インピーダンスのモデルを選びましょう。