3Dスキャナーとは
3Dスキャナーとは、現実の物体にレーザーや構造化光を照射し、その形状を高精度に計測してデジタルの3Dデータ(点群やメッシュ)に変換する機器のことです。スキャンしたデータはFDM方式やSLA方式の3Dプリンターで複製したり、CADソフトで編集してリバースエンジニアリングに活用したりできます。
詳しい解説
スキャン方式の種類
3Dスキャナーには大きく分けてレーザー方式、構造化光(ストラクチャードライト)方式、フォトグラメトリ方式があります。レーザー方式はレーザービームを照射して反射光から距離を計測する方式で高精度です。構造化光方式は縞模様のパターン光を投影してカメラで歪みを検出します。フォトグラメトリは複数の写真からソフトウェアで3Dモデルを生成する方式で、スマートフォンでも利用可能です。
家庭用とプロ用の違い
家庭用3Dスキャナーは3〜10万円程度で入手でき、ハンディタイプで手軽にスキャンできるモデルが増えています。精度は0.1〜0.5mm程度で、趣味の3Dプリントには十分な品質です。一方、産業用のプロ向けスキャナーは精度0.01mm以下を実現し、品質管理やリバースエンジニアリングなどの厳密な用途に対応します。価格は数十万〜数百万円と高額です。
スキャンデータの活用
スキャンしたデータはSTLやOBJ形式で出力され、スライサーソフトで処理すれば3Dプリンターで直接出力できます。また、破損したパーツの複製や、既存製品にフィットするアクセサリーの設計、フィギュアの原型制作など、ものづくりの幅が大きく広がります。メッシュデータの修正にはMeshLabやBlenderなどの無料ソフトが役立ちます。
選び方のポイント
1. スキャン精度を確認する
用途に合った精度のスキャナーを選びましょう。趣味の3Dプリントなら0.1mm程度の精度で十分です。細かい部品の複製や工業的な用途では0.05mm以下の精度が必要になることもあります。
2. スキャン範囲と対象サイズ
小物をスキャンするならテーブルトップ型、人体や大型物をスキャンするならハンディ型が適しています。最小スキャン範囲と最大スキャン範囲を確認し、自分がスキャンしたい対象のサイズに対応しているかチェックしましょう。
3. ソフトウェアの使いやすさ
3Dスキャナーには専用のスキャンソフトが付属しています。スキャンデータの位置合わせや穴埋め処理の自動化レベルはソフトウェアによって大きく異なります。初心者には操作がシンプルで自動処理が充実したモデルがおすすめです。
まとめ
3Dスキャナーは、実物の形状をデジタルデータに変換し、3Dプリントやモデリングに活用できる機器です。スキャン精度や対象物のサイズ範囲、対応ソフトウェアを確認して、自分の目的に合った製品を選びましょう。リバースエンジニアリングやアーカイブなど、活用の幅は広いので用途を明確にして検討してください。